虚勢、避妊手術について
虚勢、避妊手術については賛否両論あり、ここでは「参考」程度にしていただければと思います。 現に獣医師の専門家などでも、ホルモンが犬の行動に与える影響については断定的な結論が 得られていないのが現状のようです。。。 |
雄の虚勢手術 |
雄犬はすでに胎児のころから睾丸から出る男性ホルモンの影響を受けながら育っています。 したがってこの段階で睾丸を取り去ってしまえば男性ホルモンの影響を受けないのでしょうが これは事実上不可能な事になります。 実際、生後早い段階で虚勢手術を行えば脳は男性ホルモンの影響を受ける期間が少なくなる ので性衝動を抑える効果は大きいと言われています。 しかし、問題行動の発現率には性成熟前の虚勢とその後の虚勢には大きな差が無い。。。 とも言われています。 また、男性ホルモン、女性ホルモンには成熟過程において個体に落ち着きを与えたり、不安や 恐怖心を取り除くという作用があることもわかっています。 虚勢手術について考えるべき点は 1.虚勢によりホルモンの放出はすぐになくなるが、犬の行動に影響が出るには数週から 数ヶ月かかる。 2.他の犬に対する攻撃性、マーキング現象は50%〜60%の犬の場合減少する。 3.飼い主に対する支配性の攻撃に対しては効果が無い場合も多い。 4.雌の避妊ほどではないが虚勢後、体重はが増加する傾向にある。 5.虚勢を「自然に反する」という考え方もあるが、単独の飼い犬の場合、性行為により性欲を 発散させる事は出来ないのが普通であり、性欲をそのままにして禁欲状態におく事の方が 「不自然」という考え方もある。犬は去勢をして1年ほど経てば性欲はほとんど無くなるので その方が犬にとってストレスを与えないと言う考え方です。 6.犬の寿命が延びたため、前立腺疾患(前立腺肥大や前立腺腫瘍など)や肛門周囲腺腫 (肛門の周囲に発生するしこり)、会陰ヘルニア(肛門周囲の筋肉が萎縮して腸や膀胱が 皮下に脱出する病気)に苦しむ雄犬が増加している。これらの病気は早期の虚勢により ある程度予防できる。 |
雌の避妊手術 |
雄犬と異なり、雌犬の行動に女性ホルモンの影響が及ぶのは思春期とそれ以降繰り返される 発情期の前後4〜5ヶ月くらいと考えられています。 避妊手術について考えるべき点は 1.発情の前後に雌犬は、女性ホルモンの影響で精神不安定な状況になる場合がある。 そしてこれが飼い主に対する攻撃となる場合が考えられる。 このような症状に卵巣摘出は有効であるが、発情期に関係のない問題行動に避妊手術が 効果をもたらす例はないとされる。 2.犬種によっては発情期が過ぎて2ヶ月ほどすると擬似妊娠の兆候を示す時期がある。 避妊手術を行えばこの問題はほぼ確実に避ける事が出来る。 3.早期の手術を行えば、乳腺腫瘍の可能性を大幅に無くす事が出来る。 4.避妊手術を行う事により必要エネルギーは3割程度減少されると言われている。 そのため、太りやすく体重管理が難しくなる。 |
手術を行う時期は? |
将来起こりうる病気の予防や、性衝動を抑えるという観点から早期(5〜6ヶ月)の手術を 薦める意見と、精神的・肉体的にも個体が落ち着く性成熟後(生後1年前後)の手術を薦める 意見がありますが、わんちゃんによって成長過程も一様ではないので信頼できる獣医さんと 相談しながら時期を決めるのが大切だと思います。 ただ、犬が咬む、異常に吠える。。。からと言って安易に手術するのは間違いです。 恐怖心による咬み癖、捕食活動による攻撃性に対してはまったく効果がありません。 手術を行うか、行わないか。。大変難しい問題でしょうがこれらの事をよく理解したうえで 信頼できる獣医さんとも相談して決定してください。 |
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